写真嫌いと男嫌いの私がモデル?

その表情は、寂しそうな顔だった。

もしかして康太、傷ついてる?

どうしよう?

でも、恥ずかしかったし……

私と康太は、気まずそうに歩いて学校に向かった。

「愛歌、おはよう」

亜由が言った。

「亜由、おはよう。アレ、詩織は?」

詩織が居なかったから亜由に聞いて見た。

「ああ、詩織は風邪引いて休みやって。帰り、一緒にお見舞いに行かん?」

「うん、そうだね」

「じゃあ、その帰りに果物買って行こうか」

「うん」

キンコンカンコーン……

予鈴が鳴った。

「あっ、予鈴鳴った。じゃあ、また後でな」

「うん、また後で」

私は、席に着いた。

放課後―

康太とは、あれから少ししか話してない。

気まずいから……

私が顔を背けなかったらよかったんだよね?

「ほな、行くで」

「うん」

私と亜由は、帰りに八百屋さんに寄って果物を買う事にした。
< 168 / 285 >

この作品をシェア

pagetop