写真嫌いと男嫌いの私がモデル?
「えっ……? でも、お母さんは疲れてるよ。私のせいで……」
「お前、あんまし自分を責めるなよ。お前、何もしてないんだからな」
私は、拓哉の言葉で励まされた。
「ありがとう。何か元気出たよ」
私は、拓哉にお礼を言った。
「お前、昼飯食った? 俺、まだ食ってないけど俺が働いてるラーメン屋で食わねぇ?」
拓哉が言った。
そう言えば、私朝から何も食べてなかったんだっけ?
お腹もすいた。
「うん」
私は、拓哉とすぐ近くのラーメン屋に行った。
「おっ、拓哉じゃねぇか。そっちの子は?」
ラーメン屋のおじさんが言った。
「俺の連れだからおじさんおごってくれない?」
拓哉がおじさんに頼んだ。
「拓哉の連れじゃ仕方ないな。好きな物、どれでも選んで」
おじさんが言った。
「あの私、悪いんでちゃんと払います」
私は、おじさんに言った。
「愛歌、いいって。おじさんがいいって言ってるんだから」
拓哉が言った。
「でも……」
「拓哉の言う通り。気にせんでいいから。好きなの選び」
おじさんが言った。
「じゃあ、お言葉に甘えて……」
私は、言った。
「俺は、チャーシューメン1つ。愛歌は?」
「私は、玉子ラーメンで」
私は、言った。