写真嫌いと男嫌いの私がモデル?
モデル同士の戦い
あの後、高岡さんに怒られた。
でも、その後高岡さんは、優しい顔で「愛歌、これから大きい仕事増えると思うけど頑張ってね。ファイトだ。愛歌」と言ってくれた。
本当に高岡さんってマネージャだけど、私のお姉さん見たいだった。
高岡さんがお姉さんだったらいいのに……
「なぁ、愛歌。今日、帰りにどっか寄らねぇ?」
帰り道の途中に康太が言った。
私は、考え事してた。
「愛歌?」
康太がドアップで私の顔を覗き込んだ。
私は、目を逸らして言った。
「ごめん……何か言ってた?」
私は、言った。
「今日、帰りにどっか寄らねぇ?」
今日、仕事あったかな?
私は、手帳を見て確認した。
よしっ、今日は仕事ない。
「うん、いいよ」
私は、言った。
「じゃあ、どこ行く?」
康太が私に聞いた。
「んー、やっぱゲーセン」
私は、言った。
「よっしゃー。じゃあ、ゲーセンな」
康太が言った。
「うん」
私が言うとちょうどケータイが鳴った。
「ちょっと出てもいい?」
私は、康太に聞いた。
「ああ……」
「ごめん……出るね」
私は、電話に出た。