写真嫌いと男嫌いの私がモデル?

「ふーん。私は、オレンジジュースがいいけど」

私は、言った。

「愛歌、炭酸飲めないもんな。今頃、小学生だって飲んでるのに。本当にお子ちゃまだな」

康太は、そう言ってプッと笑った。

「炭酸飲めなくて悪かったね」

私は、言った。

「別に悪いとは、言ってないだろ」

康太が言い返した。

「また、やってる。愛歌と康太君っていつもそうだね」

詩織が私と康太の言い合いを見て言った。

「だって康太が……」

「愛歌が……」

詩織は、笑って言った。

「愛歌と康太君って似たもの同士だね」

えっ、私と康太が似たもの同士?

「私と康太が似たもの同士? 私と康太って似てないよ。ね、康太」

私は、言った。

「似てねぇ、似てねぇ。だって俺と愛歌正反対見たいなもんだぞ。俺は、コーラ好きで愛歌は、オレンジジュースが好きで正反対だろ?」

康太が言った。

「確かにそこは、違うね。でも、私が似たもの同士と言ったのは性格が似てるという意味だよ」

詩織が言った。

えっ、私と康太のどこが性格が似てるの?

私と康太は、意味が分からず首をかしげていた。

「愛歌と康太君の負けず嫌いの所とシャイな所が似てるの」

詩織が言った。

確かによく考えてみたら似てるかも……

「詩織、よく見てるね」

「篠塚、よく見てるな」

私と康太は、同じ事を言った。

「プッ。愛歌と康太君。同じ事言ってる」

詩織は、また笑ってそう言った。
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