写真嫌いと男嫌いの私がモデル?

「まさかお前がね・・・・・・」

勇輝が言った。

「勇輝は、あいからわずだね。素直に“おめでとう”とは、言えないの?」

私は、言った。

「お前、俺に“おめでとう”って言って欲しいの?」

「別に」

「お前こそ素直じゃねぇな。まぁ、おめでとうっと言っとくか」

勇輝が言った。

「何でいつも一言多いのー」

私は、言った。

「別に俺は、正直に言っただけだ」

勇輝は、そう言って私が皿に詰めたスパゲッティーを摘んだ。

「あっ、私のスパゲッティーを。勇輝、返してよ」

「もう食べた物をどう返せと言うんですか? 愛歌さん」

勇輝がからかって来た。

やっぱり勇輝は、ムカツク。

光輝君が言った言葉は、絶対嘘だ。

勇輝が私を好きなわけない。

普通好きな女の子には、優しいはず。

でも、勇輝は私だけやたら意地悪。

「もう、いいよ」

私は、スパゲッティーを食べた。

「お前、からかうのまじ面白いな。じゃあ、俺そろそろ用事あるし帰るわ。じゃあーな。言い忘れた事が1つあった。あまり食べ過ぎると太るぞ」

勇輝が言った。

何がかかうのが面白いよ。

私は、夢中にスパゲッティを食べた。

「愛歌、おめでとう」

高岡さんが言った。

「ありがとうございます」

私は、言った。

「あいからわず愛歌と勇輝君って仲が良いわね」

私と勇輝のどこが?

「仲良くありません」

私は、キッパリ否定した。

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