写真嫌いと男嫌いの私がモデル?
郁ちゃんは、黙って誰かを見つめていた。
誰を見つめてるのかな?
私は、郁ちゃんが見つめている視線を見た。
えっ、郁ちゃんもしかして康太を見つめている?
郁ちゃんの顔を見たら赤くなっていた……
そう言えば、郁ちゃん康太が来たら突然顔を赤くして目を逸らしてた。
女の勘……郁ちゃん、康太の事が好きなんだ。
でも、まだ郁ちゃん本人から聞いてないし……
郁ちゃんは、私と友達だし……
でも、私と康太は付き合ってる。
康太を郁ちゃんに取られたくない……
郁ちゃんに聞いて見よう。
「いっ郁ちゃん」
私は、大声で言った。
皆、私の方を見た。
「愛歌ちゃん、どうしたの?」
郁ちゃんが言った。
「放課後、話があるの……だから帰り一緒に帰らない?」
私は、言った。
「あっ、うん。いいよ」
郁ちゃんが言った。
放課後―
「郁ちゃん、帰ろ」
私は、座っている郁ちゃんに声をかけた。
「うん」
郁ちゃんが言った。
私と郁ちゃんは、一緒に帰った。
帰り道、人が居ないのを確認した。
「郁ちゃん、さっそくなんだけど聞きたい事があるの」
私は、言った。
「何かな?」
「郁ちゃんは……」
「私が?」
「康太の事が好きなの?」
言えた。