写真嫌いと男嫌いの私がモデル?
「あっ、愛歌」
高岡さんが私の姿に気がついて私の所に来た。
「あの高岡さん、大変な事って何があったんですか?」
私は、息を整えて言った。
「あのね、実は勇輝がこの紙切れ残して居なくなったの。それでモデルをやめると書いてあったの。ホラッ、これ」
高岡さんが紙切れを私に渡して来た。
私は、その紙切れを見た。
そこに書いてあったのは……
______________
皆さんへ
今日、俺はモデルをやめます。
急にそんな事言ってすいません……
でも、一度決めた事なんで言わないで
もう俺を探さないで下さい。
こんな勝手ですいません・・・
今までありがとうございました。
勇輝
______________
と書いてあった。
何で勇輝?
どうして突然……
「愛歌、勇輝君が居る所分からない? 勇輝の家にかけても勇輝は、家を出て行ったらしくて……」
高岡さんが深刻な顔して言った。
「分かりません……でも、探してみます」
私は、言った。
「宜しくね。私達も探すから。もし、勇輝君を見かけたらケータイにかけて」
「はい」
私は、そう言って紙切れを手で握り締めて事務所を出た。
勇輝が行く所は、どこ?
あっ、そう言えば……
もしかしてあそこかな?
私は、電車に1駅乗って以前私がバイトしようと思ったフルーツカフェへ行った。
ガラッ
「いらっしゃいませって愛歌ちゃん、どうしたの?」
加賀美さんが言った。
「あの勇輝、来てませんか?」
私は、ゆっくり言った。
「勇輝君って前来てた男の子だよね? あそこに居るよ」
加賀美さんが指を指して言った。
私は、加賀美さんが指した方向を見た。