写真嫌いと男嫌いの私がモデル?

「そっか。康太君にちゃんとその事、いいなさいよ。後、詩織ちゃんや亜由ちゃんにもね」

お母さんは、そう言って部屋から出て行った。

お母さんもごめんね……

アメリカ行きの準備を終えて私は、寝転んだ。

次の日―

今日は、勇輝に気持ちを伝える日。

私は、カバンを持って詩織と亜由の家へ行った。

ピンポーン……

インタンホーンを鳴らした。

「あっ、愛歌。こんな早くからどうしたの? 家、上がる? 亜由も今来てるよ」

詩織が言った。

「ううん。詩織、亜由も呼んでくれる? 2人に話したい事があるから」

「亜由、愛歌が話したい事があるから来てだって」

詩織が亜由を呼んだ。

「何々? 話したい事って」

亜由が言った。

「突然だけど、今日アメリカに行く事にしたの」

私が言うと詩織と亜由は、驚いてた。

「小野君は、どうなるの?」

「何で突然アメリカに行くの?」

亜由と詩織が私に聞いて来た。

「康太とは、別れるよ。私、気づいたんだ。私が本当に好きだったのは、康太じゃなくて勇輝だったって事を。だから私は、勇輝と一緒にアメリカについて行くんだ。急に決めてごめんね……でも、いつか帰って来るから」

私は、言った。

「そっか。愛歌は、やっと気づいたんだね。寂しいけど、向こうで頑張ってね」

詩織が言った。

「えっ、何々? 話がよく見えないんやけど……愛歌は、小野君じゃなくて勇輝君の事が好きやって?」

亜由が言った。

「亜由、後で私が話してあげるから。愛歌、時間ないんでしょ? 早く康太君の所に行ってちゃんと今の気持ちを伝えてあげて。じゃあ、気をつけて行ってね」

「うん。詩織、ありがとう。必ず戻ってくるから待っててね」

私は、言った。

「バイバイ」

私は、詩織と亜由に手を振って康太の家へ向かった。
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