写真嫌いと男嫌いの私がモデル?

「じゃあ、今度教えるからお前も教えろよ」

「分かったよ」

久しぶりだな~。

康太と話したのも。

康太の部屋に行ったのも。

「じゃあーね。康太。明日、朝家来てよ」

「お前、起きれるようになったんじゃねぇの?」

「そうだけど……」

「もしかして俺と一緒に行きたいの?」

康太は、からかって私に言って来た。

私は、図星で何も言えなかった。

「まあ、俺もお前が居ないと寂しいからな。もし、お前が明日起きれなくても俺が叩き起こしてやるから安心してな」

康太も寂しいって思ってるんだ。

私は、嬉しかった。

「残念。明日、ちゃんと起きるから叩き起こせれないよ」

私は、舌を出してそう言った。

「さあ、どうだか?」

「なぬ。絶対起きて見せるんだから」

私って負けず嫌いなんだよな。

自分でも言うぐらい。

「あっ、そうそう。愛歌、今日俺んちでメシ食べて帰る? 母さんも喜ぶと思うしな」

「うん。じゃあ、お母さんに言うから待ってて」

「おう」

私は、お母さんに電話をかけた。

「あっ、もしもし。お母さん、あのね今日久しぶりに康太の家で晩御飯食べて帰るから晩御飯いいや。じゃあーね」

「分かった。あまり迷惑かけるんじゃないのよ」

「うん。じゃあーね」

私は、そう言って電話を切った。

「愛歌、おばさん何て?」

「ああ、いいって。でも、本当にいいの?」

「いいんだよ。じゃあ、俺母さんに言ってくるから待ってろよ」

「うん」

私は、康太の部屋で待っていた。

< 51 / 285 >

この作品をシェア

pagetop