写真嫌いと男嫌いの私がモデル?
「詩織、何か歌って」
「うん」
詩織は、笑顔で言った。
よかった。
私でも詩織を励ませる事が出来て。
いつも、詩織によくしてもらってるもんね。
これぐらいは、恩返ししないと。
詩織は、リモコンで何か登録した。
「何の歌を歌うの?」
私は、詩織に聞いて見た。
詩織は、「これ」と言って指を指した。
えっ、この曲?
天才バカボンなんか歌うの?
詩織、やっぱりショックでおかしくなったのかな?
「ねえ、詩織。この歌、本当に歌うの? って言うより、知ってるの?」
「うん」
曲がかかった。
詩織は、あっさりそう言って歌い出した。
まあ、いっか。
詩織が元気になるなら。
ふうー。
やっと天才バカボンの歌を歌った。
「はい。次は、愛歌の番」
詩織は、本を渡して来た。
私は、アクアタイムズの「決意の朝に」を歌う事にした。
「愛歌は、それ歌うんだ」
「うん」
曲がかかった。
私は、「決意の朝に」を歌った。
歌い終わったら詩織が言った。
「2人で歌わない? 何か」
「うん。いいよ」
詩織と一緒に歌う事にした。