誠の絆~浅葱に誓いし時代を駆け抜けた仲間たちの物語~
??:「君が吉田まちさんかな?」
道場から若い青年が出てきた。
そしてニコッと笑ってきた。
??:「近藤さ-ん!!勝手にどこかに行ってしまったからビックリしたじゃないですか…」
遅れて同い年ぐらいの子も走ってきた。
勇:「君が吉田まちさんだね?」
今度は確かめるように聞いてきた。
私は何も言わずにコックリと頷いた。
勇:「やっぱり予想通りの可愛らしい子だ!!俺の名前は近藤勇だ!!横にいるのは沖田総司だ。総司って呼んでやってくれ…」
総司くんは近藤さんの後ろに隠れて顔を真っ赤にしている。
"総司は恥ずかしがり屋だから"
と嬉しそうにニコニコ笑う近藤さんは何処か父上に似ている。
笑顔がとても似合っている。
それに比べ、総司くんは
まともに私と目を合わせようとしない。
"嫌われたのかな??"
そう思ったのが早とちりだというのはその1時間後には不安も消えていた。