だってキミが好きだった








景山……千早……。



カゲヤマ、チハヤ。




その名前を、頭の中で何回も繰り返す。



私の目に映ってるのは、整った顔立ちをした、黒髪で長身の男。



目を伏せがちにしているせいかその男からは、儚げな印象が伺える。






――――どう、して。






真っ先に浮かんできたのは、その言葉だ。




何で、どうして、どうして……。




混乱する。意味が分かんない。



カゲヤマ チハヤ



知ってる。私は彼を知ってる。







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