だってキミが好きだった







「よし、んじゃHR……の前に、オマエ等に紹介する奴がいる」







先生の言葉に、クラスが騒ぎ出す。



瑞希なんて、「よしきたぁー!」なんて言っちゃってる。






「先生、それって転校生!?そうですよね!?」


「そうだ、よく分かったなー」


「噂っすよ、もう。男ですよね?」


「そうだぞー。しかも女子に人気のイケメン君だ」


「きゃー!!本当ですかー!?」


「本当本当。運動神経抜群、成績優秀、おまけに容姿端麗」


「完璧じゃないですかー!!」


「そうそう、完璧だ」







どんどんどんどん、クラスが盛り上がっていく。



噂の“転校生”に、皆興味津々。



興味を示していないのなんて、私ぐらいじゃないかな。





でもだって、どうだっていい。






< 9 / 147 >

この作品をシェア

pagetop