だってキミが好きだった
「よし、んじゃHR……の前に、オマエ等に紹介する奴がいる」
先生の言葉に、クラスが騒ぎ出す。
瑞希なんて、「よしきたぁー!」なんて言っちゃってる。
「先生、それって転校生!?そうですよね!?」
「そうだ、よく分かったなー」
「噂っすよ、もう。男ですよね?」
「そうだぞー。しかも女子に人気のイケメン君だ」
「きゃー!!本当ですかー!?」
「本当本当。運動神経抜群、成績優秀、おまけに容姿端麗」
「完璧じゃないですかー!!」
「そうそう、完璧だ」
どんどんどんどん、クラスが盛り上がっていく。
噂の“転校生”に、皆興味津々。
興味を示していないのなんて、私ぐらいじゃないかな。
でもだって、どうだっていい。