先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
瞬間、カアッと頭に血が昇った。
ユリの顔を、殴りつけたいような
衝動に駆られる。
「なにが秘密だ、リョースケだろ!?
リョースケがここに、来たんだろ!!」
立ったまま怒鳴りつけ、
こぶしを握り締めてユリを見下ろす。
怒りのあまり、口がわなないた。
ユリは目を見開いてこちらを見上げ、
怯えをにじませた声で、戸惑いながら、
「どうして怒るの?」と、
言った。
ガツンッと、
頭を殴られたような錯覚をおぼえる。
息を吸うと、ズズッとつっかえ、
自分が涙を流している事に気づいた。