先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
お母さんが物珍しげに、器をつつく。
「へえ~、なんかこれカワイイ」
切って混ぜただけなんですけど。
「この一手間に、愛情が表れるっていうか?ね?」
「あんた、ほんとかわいくなくなったわね~」
「お母さんには、最初からですよ~」
ベーっと舌を出してにらんだら、
やあねーとお母さんは口を突き出した。
「そうじゃなくて、ブスくなったわねーって。
やっぱ女は、常に人の視線にさらされてないとダメなのね~~」
「はい!?」
モモイみたいな熟女ならともかく、
お母さんみたいな
「どっからどうみてもただのおばちゃん」に
言われたくないんですけどーー!!
手を伸ばして勝手に私の器からつまんだくせに、
「すっぱ・・・!」と顔をしかめるお母さんを見てたら、
何だか、一瞬でも不安になった自分が馬鹿馬鹿しくなった。
あんなに深刻だった昨日の晩はなんだったんだ。