先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】


学校に着いて
始業式が始まって、

あっと思った。


何だかだまされたような

裏切られたような気がして、


自分にも
そいつにも腹が立った。


式のあいだ中、
全校生徒にまぎれて、

ひたすら目で追いかけた。


体育館の壁際に沿って立った教師達の中に、さっきの男がいた。


何でそれまで気づかなかったのか不思議なくらい、

ただいるだけで目立っている。



それが、リョースケ。



『いやあ、ウチの生徒だなとは思ったけど』




思い出して
その時、小さく吐き捨てた。


「・・・相手、選んでんじゃねーよ。」










今でもほんとにそう思う。


選ぶなよ、先生。



< 22 / 227 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop