先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
あの日から、
先生はいちどもユリの部屋に
来てないという。
それを聞いて、耳を疑う。
「え?じゃあ、ずっとまた、
玄関でインターホン越し?」
「・・・ううん、家にも来てない。」
ズズッと、ユリが鼻をすする音がする。
「あの時もね、先生が可哀相だから
会いなさいってお母さんに言われて、
でも絶対部屋から出ないって言ったら、
お母さんが連れてきてくれたの。
だから、お母さんと三人だったんだよ。」
言われてみれば、
ユリがいそいそとジュースを用意して
クッションをすすめる姿は、
想像できない。
ひょうし抜けするような事実に、
くらくらと眩暈がする。
「じゃあ、先生は・・・。」
愕然とした。
「ずっと来てないよ、
お母さんが、もう来ないでくれって、
学校に連絡したから・・・。
誰も、こないよぅ・・・」
ぐずぐずと、ユリが泣き出す。
「こないようって、お前が
学校に来いよ。」
思わずツッコミがきつくなる。
だけど、根も葉もない噂が広まって
ますます行きにくくなってしまった
のは間違いない。
何度かタチの悪いイタズラ電話が
あって、何も知らないユリは
わけがわからないまま傷ついた。
ユリを守るのは、
自分の役目だったのに。
先生のことで頭がいっぱいで、
それどころじゃなかった。
先生はいちどもユリの部屋に
来てないという。
それを聞いて、耳を疑う。
「え?じゃあ、ずっとまた、
玄関でインターホン越し?」
「・・・ううん、家にも来てない。」
ズズッと、ユリが鼻をすする音がする。
「あの時もね、先生が可哀相だから
会いなさいってお母さんに言われて、
でも絶対部屋から出ないって言ったら、
お母さんが連れてきてくれたの。
だから、お母さんと三人だったんだよ。」
言われてみれば、
ユリがいそいそとジュースを用意して
クッションをすすめる姿は、
想像できない。
ひょうし抜けするような事実に、
くらくらと眩暈がする。
「じゃあ、先生は・・・。」
愕然とした。
「ずっと来てないよ、
お母さんが、もう来ないでくれって、
学校に連絡したから・・・。
誰も、こないよぅ・・・」
ぐずぐずと、ユリが泣き出す。
「こないようって、お前が
学校に来いよ。」
思わずツッコミがきつくなる。
だけど、根も葉もない噂が広まって
ますます行きにくくなってしまった
のは間違いない。
何度かタチの悪いイタズラ電話が
あって、何も知らないユリは
わけがわからないまま傷ついた。
ユリを守るのは、
自分の役目だったのに。
先生のことで頭がいっぱいで、
それどころじゃなかった。