先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
だけどそっからが長い。
まず部屋から引っ張り出すのが大変で、
なんとか靴を履いて外にでても、
のろのろとしか歩かない。
背中を押したり
手を引っ張ったり、
幼稚園児の列に抜かされたりしながら、
やっと学校に着いたときには、
とっくに始業時間を過ぎていた。
一時間目は、確か
リョースケ先生の数学だ。
「タカオちゃん、ごめんね。遅刻。」
誰もいない昇降口で座り込んで、
やたらのそのそと、
くつひもを解いたり結んだり
(ていうかなぜ結ぶ!)しながら、
ユリがボソッという。