先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
・・・


私の一喝が効いたのか、


その後の休み時間も、誰も
ユリに近づいたりしなかった。

何事もなく午前中が終わり、
昼休みになる。


私の所にやってきたユリが、
思い出したように、言った。


「そうだ、タカオちゃん!
昼休み、ナントカ先生が呼んでたよ!」


「ナントカじゃわからん。」


「いいから行って、数学科室!!」


ぐいぐいと私の背中を押し出そうとする
ユリを、振り返って見やる。



「だって、ユリすけ、お昼は?」

ユリを教室に一人にするわけには、
いかない。


だけどユリは、どん!と胸を張って、


「だいじょうぶ!
サトちゃんにまぜてもらうから!」



と言った。




・・・だいじょうぶに見えない。



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