先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
おとなしい性格のサトは、
以前、ユリと仲が良かったはずだ。
だけどそれが聞こえたらしいサトは、
え、と固まり、
反応をうかがうように
まわりを見回した。
ユリは張り付いたような笑顔で、
「いいから、いいから」と私を押す。
それでも私が、立ち止まって
動かないのを見るや、
今度は近くにいた、アヤに話しかけた。
アヤは割とさっぱりとした性格で、
ユリに話しかけられても
ごく普通にしゃべり返している。
ユリが、私に向かってピースした。
私はそれを、
ヒナを見守る
親鳥のような気持ちで眺めた。