先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
教室の半分くらいの広さに、


数学教師人数分の机が
押し込まれたこの部屋は、


背の高い本棚が壁を覆って、

どこか薄暗い。



入り口からすぐの所にある
先生の机からは、

私が立っている所まで、

数歩しかない。



あとずさることもできずに、

ただ目を見開いて、

先生の一挙一動を、


見逃すまいとした。




先生は、私の真正面に立つと、



ゆっくりと、





私が背にしているドアに


手を突いた。




どくん、と心臓が跳ね上がる。




閉じ込められた。



間近に、ソーゼツに綺麗な
先生の顔がある。



目を合わせただけで
逸らせなくなりそうで、


ずっと、怖かった。



その瞳が、



真正面から私をのぞきこんでいる。




私は、息をすることも忘れて、

リョースケ先生に、みとれた。


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