先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
【生徒+学校】
階段、
踊り場、
使われてない教室、
思いつく限りの、
ありとあらゆる場所を探した。
外を見ると、厚くたれこめた雲が、
暗く空を覆っている。
もう一度昇降口に戻り、
ユリの下駄箱を見たが、
やっぱり靴は残されていた。
「・・・どこいったんだよ、ユリすけ。」
ぐしゃぐしゃと自分の頭をかき回す。
5限目の授業が、
そろそろ終わろうとしている。
私は、教室に戻らなかった。
サトと別れてすぐ、ユリの靴を確かめ、
まだ校内に残ってるのを確信すると、
あちこちを探してまわった。
だけどどこにも、ユリの気配はない。