先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
いつのまにか外は、
大粒の雨が降り出していた。
そうだ、屋上・・・!
まだ見てない場所に思い当たって、
廊下を走り出す。
その時、
「ちょっと、あなた!」
鋭い声で、呼び止められた。
振り返ると、教室のドアから、
女の先生が、顔をのぞかせている。
「さっきから、ここ通ってるけど、
まだ授業中でしょう!なにしてるの!」
ここは三年生の教室が並んでいる階なので、
この先生の事はよく知らない。
だけど、言い訳ができそうな雰囲気じゃ、
ない事だけは、わかった。
「何年何組!?先生は誰!!」
先生が、廊下に足を踏み出すのを見て、
とっさに、
振り切って逃げようと思った。
くるっと、向きを変える。
が、
駆け出そうとして、
ぐいっと、
引っ張られて、勢いよくのけぞった。
「!?」
目を白黒させて後ろを見上げると、
リョースケ先生が、私の襟を、つかんでいた。