先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
「タカオー、ユリは
学校に来ると思うか?」


先生が、屋上の柵に
ひじを乗せて寄りかかる。


太陽の光に透けて、

先生の髪は、綺麗な茶色に変わる。


一枚の絵のようにハマり過ぎてて、


吸い込まれないよう、目をそらした。



先生の眼下には、ミニチュアのような
街並みが広がっているはずだ。


その中の一つに、ユリがいる。


先生の隣に、反対を向いて
寄りかかって立った。



「リョースケには無理。」 


珍しくマジメな横顔に
気づいていながら、

ばっさりと切り捨ててやった。




ただの、軽口だ。




一瞬の沈黙の後、



先生は顔だけをこちらに向け



すっと、目を細めた。

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