先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
『ごめん、でも、
目的果たしたし、
どうでもよくなっちゃって。』
つよがった細い声が、痛々しい。
どうでもいい、という言葉に、
なんだか泣きたくなる。
「・・・なに、目的って。」
『タカオちゃん、告白できた?』
――・・・は?
『先生と二人になれたでしょ?
言えた?』
「まさかユリ・・・、
その為だけに、
学校来たとか、言わないよね?」
『そのためだけだよ。』
あまりのことに、言葉を失う。
『だってタカオちゃんには、
あきらめて欲しくなかったんだもん。
ねえ、言えた?』
無邪気に繰り返すユリに、ため息が出た。
だけど嬉しくて、笑いがこみ上げてくる。
私は、ユリがここまで来るのに
どんだけシンドイ思いをしたか、
わかってる。
ずっと、クラスメイトの名前を唱えてたユリ。
あれは、一人一人を心の中で
攻略してたんだ。
「クラスメイト」というカタマリじゃなくて。
「そぅお~、すごいね私、
ユリに、そこまでさせちゃうんだ。
じゃ~あ~、約束守れて、良かったよ。」
『ほんと!?すごいタカオちゃん!!』
すごいすごいと、喜んでくれる。
帰ったら報告してね!といって、
電話は切れた。
「え、ちょっ、・・・」
どんな切り方だよ。
液晶に向かって心の中で毒づいて、
先生にケータイを返す。
先生は、おかしそうに笑っていた。
目的果たしたし、
どうでもよくなっちゃって。』
つよがった細い声が、痛々しい。
どうでもいい、という言葉に、
なんだか泣きたくなる。
「・・・なに、目的って。」
『タカオちゃん、告白できた?』
――・・・は?
『先生と二人になれたでしょ?
言えた?』
「まさかユリ・・・、
その為だけに、
学校来たとか、言わないよね?」
『そのためだけだよ。』
あまりのことに、言葉を失う。
『だってタカオちゃんには、
あきらめて欲しくなかったんだもん。
ねえ、言えた?』
無邪気に繰り返すユリに、ため息が出た。
だけど嬉しくて、笑いがこみ上げてくる。
私は、ユリがここまで来るのに
どんだけシンドイ思いをしたか、
わかってる。
ずっと、クラスメイトの名前を唱えてたユリ。
あれは、一人一人を心の中で
攻略してたんだ。
「クラスメイト」というカタマリじゃなくて。
「そぅお~、すごいね私、
ユリに、そこまでさせちゃうんだ。
じゃ~あ~、約束守れて、良かったよ。」
『ほんと!?すごいタカオちゃん!!』
すごいすごいと、喜んでくれる。
帰ったら報告してね!といって、
電話は切れた。
「え、ちょっ、・・・」
どんな切り方だよ。
液晶に向かって心の中で毒づいて、
先生にケータイを返す。
先生は、おかしそうに笑っていた。