先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
「ねえ先生、私は?私はどんな子?」
ふっと、先生が笑う。
聞こえなくても、わかる。
『そりゃあ、本人には教えられません。
個人の評価ですから。企業秘密って奴です。』
さんざん、
他の子の『企業秘密』を披露しといて、
よく言う。
「ちぇー、つまんないの~。」
先生に聞こえるよう、
声に出してすねてみた。
「じゃあじゃあ、タカオちゃんは?」
『ん?』
「タカオちゃんはどんな生徒?」
先生のことがだいすきな、女の子。
私の親友。
『・・・』
少しの間。
かすかなひっかかりが、沈黙を刺激する。
「・・・先生?」