先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
ぽかんとして
そこに立つ女の子を見ながら
私は自分がさっきまで何を考えてたのか
すっかり忘れてしまったことに気づいた。
あれだけ頑丈に組み立てたはずの
私の怒りは、
ふいうちの衝撃で
すっかり体から抜けて、
とんでってしまった。
残ったのは信じられないくらい
まっしろな軽い気持ち。
「誰がこんな所に・・・」
タカオちゃんは
そうっと手を伸ばして黒い鳥を抱えあげると、
あっけにとられてる私に気付いて
こういった。
「行くよ、保健室でみてもらおう。」