先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
タカオちゃんが言ってるのは
勿論、
鳥のことだった。
それから保健室までのみちみち、
タカオちゃんは
この鳥を探してた事を話した。
授業中、
なんとなく窓の外を見ていたら、
この鳥が窓ガラスに向かって
真っ直ぐに
飛んできたのだそうだ。
そしてぶつかった。
物凄い衝撃音がしてみんなが驚いたのに、
それがなんだったのかを知ってたのは
タカオちゃんだけだった。
だからタカオちゃんだけが、
授業中だったのも忘れて
まっしぐらに下に降り、
鳥が落ちた地点に向かった。
だけど見つけることが
できなくて、
怒って追いかけてくる先生を振り切りながら、
ずっと探し回ってたのだという。
(・・・さっきの授業は図工で写生だったから、
うちのクラスの誰かが先に見つけたんだろう)