先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
「じゃあ~、私が彼女になる可能性は?」
「ない。」
「即答だ~~~」
あんまりキッパリすっぱり言われて、
ちょっとあきれながら、のけぞった。
先生が、
やっとこっちに顔を向けて
薄く笑う。
猫みたいに細められた目は、
やさしげで
視線はやわらかい。
「うれしそうだな、ユリ。」
「ちょ~ざんねんだよ。」
その時、ガチャッとドアが開いて
ジュースをお盆にのせたお母さんが、
部屋に入ってきた。
・・・リョースケ先生に、
オレンジジュース?
ちょっとウケそうになったけれど、
先生はそんな私を無視して
いつのまにか
きちんと正した姿勢で、
お母さんに頭を下げる。