ラブ☆ロマンス



 彼はクスクス笑いながら、


「……バカにしてるんじゃないですよ?
 ただ、葵さんが都築に向けてる表情が本当に可愛いくて。

 ……ものすごく好きなんですね、あいつの事が」



 ……なんて。


 そんな事言われちゃったら、余計恥ずかしいじゃない!



 私があまりの恥ずかしさに俯いてると、吉田くんはそれ以上何も言わず、こっちに近づいてる気配がした。

 私が顔を上げると、少し困ったように眉を下げて私に笑顔を向けた後、何故か、私の前に座った。

 その距離、1メートル。



「吉田くん…?」


 私の呼びかけに、彼は一瞬俯いて大きく息を吐き出して……意を決したように私を見た。


「葵さん、都築が好きですか?」

「はっ……え、んなっ何!」



 ――いきなり何聞いてきてるの?!

 しかも今更な質問っ!



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