ラブ☆ロマンス



「6歳差とか、小学生とか、私には……私達には関係なかった。
 蒼くんだから、私は好きになった。

 月並みな言葉になっちゃうけど……でも、そのままなんだ。
 彼は出逢った時から、私の王子様だったから――」


 3年前のあの夏に、彼に出会えた事の喜び。
 今思い出しても私を笑顔にしてくれる。


 それを見て、吉田くんも何故か笑顔になって。


「――都築の事を、ずっと好きでいれますか?」

「もちろん!」


 笑顔で自信たっぷりに言った私に、彼ははにかんで。
 そして何故か、抱き締められた――…?!



「ちょっ……?!」

「すみません。でも……嬉しくて。

 都築と葵さんを見てると、俺、安心するんです。
 2人は俺の、“希望”だから――」



 吉田くんの言ってる言葉が私には理解出来なくて。

 ただ、分かってる事は……


 私は彼に、抱き締められてるという事。




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