ラブ☆ロマンス
「……きっと、ね。
吉田くんは恋してるのよ。
年の差のある相手と……」
私が話し始めたら、蒼くんは私を見て、歩く速度を緩める。
「多分、だけど……
悩んでたんじゃないかな。
周りから見ての、自分達とか」
私の言葉を黙って聞いてる蒼くん。
私の手を掴む手に、力が入った。
「葵さんもやっぱり、周りの眼が気になるの?」
その言葉に隣の蒼くんを見るけど。
彼は真っ直ぐ前を見て、
「俺は気にならないよ。
確かにまだガキで、責任感なんて無いからかもしれないけど……
それでも。
俺達の付き合いを否定するような事は考えたくない」
――どうして彼は……
「――っえ?!
ちょっ、葵さんっ?」
「ふ……っく」
こんなにも私を想ってくれるんだろう。
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