ラブ☆ロマンス



「葵さんっ 何で急に泣くの?!」



 私の泣き顔に弱い蒼くんは慌ててるけど。

 君のせいじゃないか。



「……蒼くん……
 私を、ずっと好きでいてくれる?」


 私の言葉にあたふたしていた彼が、目を見開いた。



「私が、先に大人になっても。
 先にオバサンになっても。おばあちゃんになっても……
 私を好きで、いてくれる?」



 涙が止まらないけど。


 それでも、蒼くんの言葉を聞きたくて……気持ちを、聞きたくて。

 私が蒼くんの瞳を見つめてると……彼は目を細めた。


 そして、自信ありげな顔をしながら――



「愚問だね。

 そんな小さな事気にしてたの?葵さんは」


 そう言って、私の腕を引っ張ると……彼の腕の中に私を収めた。



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