ラブ☆ロマンス
* 嵐の始まり *
「部外者は立ち入り禁止のはずですけど」
私よりも少し背の高い彼女は私を見下ろし、その姿に見合った可愛らしい声で淡々と述べた。
「相田、葵さんは……」
「部長、練習の邪魔です。
早くあの人を追い出して下さい!」
私を指差して、仮にも彼女の先輩でもある吉田君に食ってかかった。
――感じ悪っ!?
「はぁ…」
吉田くんは私と相田さんに挟まれて、大きな溜息を吐きながら頭を抱えた。
「いい加減学校の中に入るのやめて下さい。
いくらここの卒業生だからって、いつまでも居座られるのは迷惑です」
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