ラブ☆ロマンス





「ねぇねぇ!今日も練習最後まで見るんですよね?」

「俺、この間真ん中入ったんですよ」

「私も!」

「私は形が決まらなくて……何がいけないんですかねぇ?」



 私を無視して一気に話し始める彼ら。



 ……痛い。

 相田さんからの鋭い瞳が痛い。

 ザクザク刺さる……(泣)




「え、と……今日は用事あって、もう帰るんだ」


 私の言葉にみんなが不満の声を上げてると……


「――葵さん?」



 タイミング良く、というか……掠れた、聞き覚えのある彼の声が背後からした。





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