ラブ☆ロマンス






「相田…? 具合悪いのか?」



 しゃがんで相田さんの肩に手を置き覗き込んだ彼。

 友達の呼び掛けには応えなかった彼女が、何故か蒼くんの呼び掛けには反応して、顔を上げた。




「わ、たし…」


 瞳を潤ませて言葉を詰まらせる彼女に、蒼くんはゆっくり手を引いて立たせた。



「具合悪いのか?

 保健室行った方がいいかもな」



 言って、振り返り私を見ると、


「保健室連れて行くから葵さんはここで待ってて」



 彼女を支えながら弓道場を出て行く蒼くん。





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