ラブ☆ロマンス




「……もう別れなさいよ。

 どっちが年上で年下で…なんて、以前の問題よ。
 お互いがお互いに足りなさすぎる。

 ――特に葵!」



 話しながら苛々してきたのか、段々声が大きくなってきて、仕舞いには私を睨みつけてきた。

 私はただ怖くて、体をビクつかせ敬礼する勢いで「はいっ」と返事した。



「ウジウジウジウジ何なのよ!

 あんたは彼女でしょ?その相田って子になんで言い返さなかったのよ!
 彼を奪い返す気もない。仕方がないで諦められるくらいなら、別れなさい。
 蒼くんの為にも、相田って子の為にも別れてやりなさい」




 別れる……?




「や、だ…っ」


 蒼くんと離れるなんて。もう、会えないなんて。


 そんな事……耐えられない。




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