ラブ☆ロマンス





「葵、いい加減素直になれよ」



 佐伯くんは私の頭を撫でながらゆっくり隣の席に座った。

 私は何も答えられず、溢れ出る涙を必死に拭う。



「このままだと本当に修復出来なくなるわよ」


 早紀ちゃんは一言言って席を立った。
 きっと、佐伯くんの飲み物を買いに行ったんだ。



「ズズ…はぁ…。

 佐伯くん……あのさ、早紀ちゃんに対してヤチモチ的な事…思ったりする…?」



 大学入ってしばらくして、二人は付き合いだした。

 正直、あれだけ相性悪そうな二人がお互いを想い合ってたなんて、私もビックリなんだけど。


 それでもこの二人は、今では校内で有名な美男美女カップルとして、他校でも知れ渡ってる。




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