ラブ☆ロマンス



「休憩にしようか」



 どこから出したのか、チョコクッキーと煎餅を出して空いてる机に並べた。


 私は作業途中だったけど、いまコピーしてる分でとりあえず終わるので、残りは機械に任せることにした。




「いただきます!」


 貰った紅茶を一口飲むと、自然と息を吐いた。



「大学はどうだ?」


 先生は煎餅をバリバリ食べながら聞いてきた。


「キツいけど充実してます。
 いままで自分がいかに学生業を怠けていたのか、実感してます」

「大学生は学生だけど成人してるし、子供と大人の判りやすい境界線だからな。
 昔を思い出すよ」


 苦笑いでコーヒーを飲む先生を見てると、みんな同じなんだな、と少し安心した。



「……最近弓道場に来ないけど忙しかったのか?」



< 50 / 84 >

この作品をシェア

pagetop