ラブ☆ロマンス




 ほんの、10分位だろうか。

 外を眺めていたら先生が戻ってきた。



「よし!後は体育委員にでもやらせるから。
 ありがとな、手伝ってくれて」


 くしゃっと頭を撫でられて。

 そんな仕草、昔から変わらないんだなと懐かしくなった。



「……先生…」


 意地なんか張らないで聞いてもいいかな?




「蒼くん、部活出てます?」



 私の聞きたい事なんて初めからお見通しなんだろう。

 わざとらしく「なんだって?」と聞き返してきた。



「……先生。大人げないよっ!」


 ニヤリと笑った先生。

 ……やっぱりわざとじゃん!




「そんなに聞きたいなら教えてやろうか?」


「……やっぱりいいです」



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