ラブ☆ロマンス




「ははっ 鈍感もそこまでいくと可愛さよりも苛立つのかな、あいつの場合」



 目の前の彼はめちゃくちゃ笑顔でなんだか私に(?)対して失礼な事を言った。……ハズ。




「でも―――」


 目の前の彼の手が、伸ばされて


「そんなアナタが好きなんだろうな、あいつは」



 私をその華奢な体が包んだ。




「んなっ ななな何するのっ!」

「いやぁ、泣いてる女性を泣き止ませるにはこれが一番だって本に…」

「そんなの実行しなくてもっ」

「だってほら、現に泣き止んでるし」

「そっ それはビックリし過ぎてっ」

「という事は、あの本に書いてあることは合ってるんですね」

「―――そんなのどうでもいいのよぉ!!」




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