私立凰華学園
「ありがとうございましたーっ!starryのお二人でした!」
黄色い声援がまだ止みきらない。
starryのお二人はステージが終わるとさっきとは反対側の舞台袖に降りてきた。つまり自分達のいる舞台袖に降りてきたのだ。
ええええええ?!?!あ、あのstarryのお二人と直接面と向かってお会いする機会が…!
脳内はパニックを起こしてプシューと湯気でも出てしまいそうな。
するとにこやかな顔でstarryのお二人は私と皆川さんの手に本物の桜の花弁をそっと置いてくれた。
「君達の夢の道標になりますように」
それだけを告げてこのあとすぐ仕事があるらしく、お二人はそそくさと学園を去っていきました。
この桜の花弁、後で押し花にして栞にしよう!
そう決意し、ちらりと横を見た。
皆川さんは信じられないと言った顔をしてこちらの視線に気づく。
するといつもの無表情に戻ってしまった。
気まずい空気…もとい沈黙が二人の間に流れる。
その後は片付けがあると言われてしまい私と皆川さんは客席の方へと帰されてしまった。