《夕日塔番外編》 想いの裏側

-稚鶴Side-

気マズイ……


メチャクチャ気マズイよぉ~~~~っ!!


「…………」


「…………」


さっきから私と隣にいる茶髪男子・宮迫との間に、会話は無い。


ただひたすら、黙々と歩いているだけだ。


「何なのよこの展開はぁ………」


宮迫に聞こえない様に、ちっちゃくちっちゃく呟く。


視線を隣に向けると、宮迫は前髪を掻き上げ何か考え込んでる様子だった。


「何も喋んないなら、なんで一緒に帰ろうなんて思ったのよ~~~~!!」


先程よりもちょっと大きな声を出す。


それでも宮迫には、届かなかった様だった。
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