《夕日塔番外編》 想いの裏側
「アララ38度………早退しましょうか?親御さんは?」


「あーー…今2人共仕事です……母はもうすぐ終わると思いますが……」


私は一人っ子で、親がいなきゃ家には誰もいない。


そう言うと、先生は困った顔をした。


「どうしましょう…私これから用事があって出かけなきゃいけないのよ」


ボンヤリとした視界で先生を眺めてると、イスに座ってた宮迫がいきなり立ち上がった。


「先生、オレがコイツの面倒見てます」


――――ハイ!?


「そう?じゃあ宮迫君、私遠藤さんのお母さんに連絡してくるから、お迎え来るまでお願いするわね」
< 49 / 123 >

この作品をシェア

pagetop