《夕日塔番外編》 想いの裏側
珍しく奢って貰い、ちっちゃく“ありがとう”と言って、ストローをブッ刺す。


チビチビとコーヒー牛乳を飲んでると、宮迫が口を開いた。


「遠藤……お前寝てねぇだろ」


「へっ………?寝てるよ?」


「ウソつけ。目の下、クマ出来てる」


宮迫の親指が、私の目元に触れる。


体がビクッと反応して、顔が熱くなった。


「昨日何時に寝た?」


真剣な瞳を向けられ、いつもの様に突っかかる事が出来ない。


数秒言葉に詰まった私は、本当の事を話す事にした。


「えっと……2時位だと思う」


答えた瞬間、ため息をつく宮迫。
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