《夕日塔番外編》 想いの裏側
自宅のインターホンが鳴り、玄関に急いだ私。


ガチャッとドアを開けると、驚きの光景が目に入った。


「フェッ……稚………鶴ぅ………」


「ゆ、夕穂!?どうしたの!?」


玄関に立っていたのは、目を真っ赤に泣き腫らし、ボロボロ状態の夕穂。


「アンタ今日下河君とデートだったんじゃないの!?何があったのよ!?」


急いで家の中に入れると、ワァァァァンと大泣きしながら抱きついて来た。


「ヒック……日希がぁ………っ」


このままじゃ、夕穂はまともに話せない。


そう思った私は、夕穂を自分の部屋へ誘導した。
< 86 / 123 >

この作品をシェア

pagetop