《夕日塔番外編》 想いの裏側

-直次Side-

日希と野々谷が別れて、半年以上。


オレ等は高2になっていた。


「お前彼女と昨日デートしてたろ!?」


「なんで知ってんだよ!?見てたのか!?」


「おお!偶然見かけたんだけど、彼女美人だな!!」


クラスメイトの男達が教室の隅っこで騒いでるのを、暗いオーラをまといながら聞いている日希。


オレは買って来たばかりのジュースのペットボトルで、日希の頭を軽く叩いた。


「イッ……!?」


「何ボンヤリしてんだ。昼休み終わっちまうぞ」


日希にジュースを渡し、自分の席に着く。


「ホラ、早く食べようぜ」
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