《夕日塔番外編》 想いの裏側
2人が別れてから、オレ等の空気はガラリと変わった。


野々谷と日希は話さないし………目もろくに合わそうとしない。


オレは日希、遠藤は野々谷の味方についたので―――…オレと遠藤の距離までもが少し開いていた。


「日希………野々谷の事考えてただろ」


恋愛話で騒いでた男子達を一瞥して聞くと、日希の箸を持つ手が止まった。


苦しそうな顔をされる。


「そんな事ねぇよ……」


「ウソつけ………まだ好きなクセにムリすんなよ」


「…………」


どうしてだ?


どうしてコイツがこんな目に遭わなきゃいけなかった?
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