花蓮【完結】
佐緒里も琴子も顔面蒼白で見ている。
「病院…行った方が…」
佐緒里が戸惑いながらそう、言うけど。
哲は首を振りながら。
「ごめん、俺麻美ちゃんと用あるから…麻美ちゃん借りてくね」
そうやって笑った。
「あ。はい」
そう、笑われてしまっては二人は何も言えないみたいで。
あたしは黙って哲の後をついていった。
…なんで?
なんで?
あたしは平気だった。
刺されてたかもしれないけど。
でも、でも…哲が刺されるより何倍もいい。
「麻美ちゃん…」
「……」
「結構ー痛いねー」
「は、はは。バカじゃないの!?」
あっけらかんと言う哲にあたしは怒りなのかわからない感情を抑えきれなくて。
「何であんたがこんなことするんだよ!
あたしは平気だった!
刺されたって、それもしょうがなかった!
哲が助けることじゃないんだ!!」
一気に捲し立てるあたしを哲はただ…抱き締めた。
「病院…行った方が…」
佐緒里が戸惑いながらそう、言うけど。
哲は首を振りながら。
「ごめん、俺麻美ちゃんと用あるから…麻美ちゃん借りてくね」
そうやって笑った。
「あ。はい」
そう、笑われてしまっては二人は何も言えないみたいで。
あたしは黙って哲の後をついていった。
…なんで?
なんで?
あたしは平気だった。
刺されてたかもしれないけど。
でも、でも…哲が刺されるより何倍もいい。
「麻美ちゃん…」
「……」
「結構ー痛いねー」
「は、はは。バカじゃないの!?」
あっけらかんと言う哲にあたしは怒りなのかわからない感情を抑えきれなくて。
「何であんたがこんなことするんだよ!
あたしは平気だった!
刺されたって、それもしょうがなかった!
哲が助けることじゃないんだ!!」
一気に捲し立てるあたしを哲はただ…抱き締めた。