花蓮【完結】
「…佐緒里、皆帰るぞ」


「……おう」




ボロボロになっていた皆を連れて。
肩を貸しながら。
誰かを抱き抱えながら。




あたしらはその場を後にした。





その日、花蓮は光に勝ったけど。
花蓮の負傷も相当だった。




花蓮の集会場所に戻ってから。
軽く手当てしながら、あたしは皆に向かって叫んだ。





「花蓮はずっと不滅だ!
花蓮は負けない!
だから、あたしに…ついてきてくれ!!!」





歓声が上がる。
佐緒里とことも切れた唇を拭うのも忘れて拍手して笑い合った。






そこに。



キキッ!!




バイクの止まる音がした。



花蓮が一斉にそっちを向く。


そこには。
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